バランスってなんぞや?バランスが悪いのはなにが原因?

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病院での理学療法は安全かつ実用的な基本動作の獲得がゴールになることが多いです。

これにはバランスの向上が不可欠です。

じゃあ、そもそもバランスってなんでしょうか。
よく使う言葉ですが、言葉で説明するのってすごく難しいですよね。

「勉強してみても難しい言葉ばっかりでよくわからん…」
こんな事態になっていませんか?

というわけで、バランスについてまとめました!

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 バランスとは

静的と動的の2つに分けられます。

静的バランス

  • 支持基底面内に重心を収める能力
  • 支持基底面内で重心を動かす能力

これらのバランスのことを指します。

座位や片脚立位は支持基底面内に重心を収めることで保持できます。

リーチ動作は支持基底面内で重心を動かすことで遂行できます。

動的バランス

一度、重心を支持基底面外に移動させて、新しい支持基底面内に重心を収める能力です。

たとえば、右片脚立位から左下肢を一歩前に出すステップ動作です。

バランスの評価とカットオフ値

臨床で行いやすい静的バランスの評価にはFunctional Reach Test(FRT)や片脚立位があります。

動的バランスの評価は2ステップテストやTimed Up to Go test(TUG)があります。

総合的な評価ではBerg Balance Test(BBS)があります。
BBSはすべて行うと少し時間がかかるので、僕は着目したい姿勢の項目だけを行っています。

それぞれのカットオフ値は

  • FRT…15.3㎝未満で転倒リスクあり
  • 片脚立位…4.3秒以下だと独歩非自立
  • 2ステップテスト…1.0以下で転倒リスクあり
  • TUG…13.5秒以上で転倒リスクあり、30秒以上なら日常生活などに介助を要する
  • BBS…45点以下で転倒リスクが高い

 

バランスのみかた

バランスのみかたは反射階層理論とシステム理論があります。

システム理論の方が解釈しやすいので、今回はこちらのみかたで解説します。

ちなみに反射階層理論とは、姿勢反射の統合によりバランス制御がなされているというみかたです。

Loadらのシステム理論ではバランスを6つの要素にわけて考えます。

  • 反応時間
  • 視覚
  • 神経筋調節
  • 筋力
  • 末梢感覚
  • 前庭感覚

これらが適切に働くことでバランスをとることができます。
この6つのどれか1つでも機能低下していればバランスが悪くなります。

では、それぞれの役割を検査方法についてみていきます。

反応時間

刺激を受けてからの反応時間です。
ふらついたと感じたら素早く動いて態勢を立て直さないと転んでしまいますよね。

合図(音や光など)があってから素早く運動を起こせるか確認しましょう。

視覚

風景をみて自分の身体がどんな位置にあるのかを把握するのに必要です。
閉眼で片脚立位をするとふらつきが大きくなるのは視覚がバランスに関与している証拠です。

視力や視野、白内障の有無、明・暗順応を確認しましょう。

神経筋調節

運動の協調性です。
運動ができていても震えていたり、ぎこちなかったら態勢は上手く立て直せませんよね。

踵膝試験やFoot padテスト、躯幹協調機能検査などの協調テストで確認します。

筋力

身体を支える筋力がなければどんなに反応時間が短くても、協調性が良くても倒れてしまいます。

筋力はもちろんMMTで検査します。

立位ではアンクルストラテジーが重要になるので足部周囲筋の筋力は要チェックです。
前脛骨筋や下腿三頭筋だけでなく、外反や内反、足趾屈曲の筋力も忘れずに。

末梢感覚

  • 支持面の状態を伝える触覚、圧覚
  • 関節の状態を伝える深部感覚

これらの情報が中枢神経に伝わることで適切な運動ができます。
正座して足が痺れた状態で無理やり歩くとふらふらになりますよね。

それぞれの感覚検査をしましょう。
足底の感覚は要チェックです。

たとえば足趾に感覚障害がある場合、足趾を接地せずに立っているようなものなので支持基底面が狭くなってしまっています。

前庭感覚

三半規管で頭部の回転を、耳石で前後と上下方向の加速を感知して情報を中枢神経に伝えます。

ぐるぐるバットのあとにふらふらになるのは前庭感覚が障害されるからです。

頭部の位置変化によってめまい、眼振が生じないか確認しましょう。

まとめ

静的、動的バランスの定義

バランスの評価方法とカットオフ値

バランスを構成する6つの要素と検査方法

について書きました。

 

以上、バランスってなんぞや?バランスが悪いのは何が原因?という記事でした!

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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは。イッコロといいます。 マイペースに勉強している運動器認定理学療法士です。 大阪府の病院で回復期の整形外科疾患と中枢神経疾患の理学療法を担当しています。