頸部ってどんな特徴あったっけ?解剖、運動、神経の特徴をまとめました

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胸椎や腰椎にくらべると頸椎疾患の理学療法の機会って少ないような気がしています。

関わることが少ないため、頸部の知識があいまいっていう人は僕のほかにも案外いるんじゃないでしょうか。

今回は、頸部の解剖、運動、神経の特徴についてまとめました!

 

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頸椎の解剖と運動

頸椎は全部で7つあります。
なかでも、第1頸椎は環椎、第2頸椎は軸椎と呼ばれており、独特の形状をしています。

環椎には横突孔があり、脳や脊髄に血液を送っている椎骨動脈が走行しています。

頸部は脊柱の中でもっとも可動性がある反面、もっとも脆弱でもあります。

環椎後頭関節
環椎上関節面と後頭骨後頭顆で形成されています。
 
運動
  • 屈曲:5°
  • 伸展:10°
  • 回旋:わずか
  • 側屈:5°

 

環軸関節
環椎前弓は軸椎の歯突起と、下関節面は軸椎の上関節面と関節を形成しています。

運動

  • 屈曲:5°
  • 伸展:10°
  • 回旋:35~40°
  • 側屈:わずか
この関節は頸椎の回旋運動の約50%を担います。

頸部椎間関節
第2~7頸椎で形成されます。

運動

  • 屈曲:35~40°
  • 伸展:55~60°
  • 回旋:30~35°
  • 側屈:30~35°
頸椎前弯は胸椎後弯と負の相関があり、胸郭のアライメントに影響します。
しかし、腰椎や骨盤アライメントには影響しないといわれています。

頸椎の神経根

胸椎と腰椎は椎体の数と同じだけ神経根があります。
しかし、頸椎は7つなのに対して頸神経根は8つあります。

なぜなら、Th1やL1の神経根は第1胸椎や第1腰椎の下を通りますが、C1神経根(後頭下神経根)環椎の上を通るためです。
そうやって最終的にC8神経根が第7頸椎の下からでます。

神経根の前肢は体幹前面と四肢を支配し、後枝は体幹後面を支配します。

頸椎神経根は↓の特徴をもっています。

  • C1~C4の前枝は頚神経叢を形成
  • C5~Th1の前肢は腕神経叢を形成
  • C1の後枝(後頭下神経)は後頭下筋群を支配
  • C2の後枝は後頭と頭頂部の皮膚感覚も支配

 

神経根症状

神経根は椎間孔を通るため、椎間孔が狭窄して神経根が圧迫されたときに神経根症状(運動麻痺、感覚障害、しびれ)がでます。

頸椎の運動と椎間孔の大きさの関係は↓のようになっています。

  • 頸椎の屈曲-椎間孔の拡大
  •    伸展-    狭窄
  •    回旋-    対側が拡大、同側が狭窄
  •    側屈ー    対側が拡大、同側が狭窄

 

なので神経根症状がある場合、頸椎の屈曲と対側の回旋・側屈のROMを改善したり、アライメントを調整することで症状を軽減できると考えられます。

頭部の前方突出

神経根症状に影響が大きいアライメントとして、頭部の前方突出があります。

頭部の前方突出は 

  • 上位頸椎が伸展
  • 下位頸椎が屈曲

している状態です。

上位頸椎の伸展により椎間関節にストレスがかかって頚椎症となり、骨棘が形成され、さらに椎間孔が狭窄するため神経根症状が生じます。

また、頭部の前方突出は肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。

頭部前方突出の原因

頭頸部の理想的なアライメントを保持する筋として

  • 胸鎖乳突筋
  • 前斜角筋
  • 頭半棘筋
  • 肩甲挙筋

があり、これらが協調的に働くことで頸椎のアライメントが保たれます。

しかし、頭部前方突出位では

  • 胸鎖乳突筋の短縮、過剰緊張
  • 前斜角筋の短縮、過剰緊張
  • 頭半棘筋の伸張、筋力低下
  • 肩甲挙筋の伸張、筋力低下

が生じています。

さらに、↑の筋は鎖骨や肋骨、肩甲骨、脊柱に付着しているため、頭頸部のアライメントはこれらの骨の安定性とアライメントの影響も受けます。

具体的には

  • 鎖骨の下制位
  • 肋骨の下方回旋位
  • 下位頸椎と胸椎の屈曲位
  • 肩甲骨の挙上、外転位

が頭部の前方突出を助長します。

まとめ

頸部の解剖や運動、神経の特徴についてまとめました!

とくに頭部の前方突出は神経症状や肩こり、頭痛に影響します。
この記事にあげた原因を治療に役立てていただければと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは。イッコロといいます。 マイペースに勉強している運動器認定理学療法士です。 大阪府の病院で回復期の整形外科疾患と中枢神経疾患の理学療法を担当しています。