頚椎症性神経根症・脊髄症の理学療法で知っておくべきこと part2/2 ~評価、運動療法、指導~

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頚椎症性神経根症・脊髄症の理学療法で知っておくべき評価、運動療法などについてまとめました!

 

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頚椎症性神経根症・脊髄症の理学療法

評価

画像

術前後の画像で

  • アライメントの変化
  • 神経圧迫

をみます。

アライメント変化が大きいほど、術前とは異なる姿勢制御が求められるので身体が適応するまでは動作が不安定になる可能性が考えらえます。

神経圧迫をみることで、神経症状をきたしている部位や程度、回復を予想することができます。

疼痛

頸椎前方突出位になっていると、重力に抗するために頸部伸展筋群が過剰に働きます。
結果、筋性疼痛が頸部~肩甲帯にかけて生じていることがあります。

ROM

頸椎は安静のため評価できません。

術前の頸椎のマルアライメントにより、胸腰椎や下肢、上肢にROM制限が生じていることが考えられます。
とくに下のROMが制限されていることが多いです。

  • 胸腰椎伸展
  • 股関節内旋
  • 膝関節伸展
  • 肩甲胸郭関節後傾、内転

 

筋力

頚椎症は頸部前方突出が起因になっているので、頸椎の伸展筋力を評価します。
頸椎は安静なので等尺性収縮で行います。

胸腰椎の筋力低下が頸部前方突出に影響していることが多いので、胸腰椎の伸展筋力も評価しましょう。

四肢は圧迫されている神経髄節を中心に確認します。

脊髄症の場合は神経髄節から離れた部位の筋力低下が起こることがあるので見逃さないように注意が必要です。

神経症状

圧迫されている神経髄節を中心に、運動麻痺、感覚障害、しびれの有無をチェックします。

神経根症の場合、深部腱反射は消失や減弱します。
脊髄症の場合、深部腱反射と病的反射が亢進します。

姿勢

頸椎は手術によりアライメントが修正されましたが、胸腰椎や下肢、肩甲骨は修正されていません。
これらのマルアライメントが残存していると頚椎症の再発につながるので評価が必要です。

具体的には↓のようなマルアライメントがないかチェックしましょう。

  • 胸椎後弯
  • 肩甲骨前傾、外転
  • 腰椎後弯
  • 股関節外旋
  • 膝関節屈曲

 

動作

頸椎の筋力低下や手術による突然の頸椎アライメントの修正により、動作の安定性に影響がでている可能性があります。
立位やリーチ、歩行の安定性を確認しましょう。

運動療法

ROM ex

頸椎は安静のため、ROM exができません。
なので、運動連鎖を利用して頸部前方突出位の修正を図ります。
具体的には↓のROMを改善させます。

  • 肩甲骨後傾、内転
  • 胸椎伸展
  • 腰椎伸展
  • 股関節内旋
  • 膝関節伸展
筋力トレーニング

頸部伸展筋の強化を図ります。
等尺性収縮でトレーニングしますが、頸部が前方突出しないように顎を少し引いた状態でトレーニングすることがポイントです。

胸腰椎の後弯が頸椎前方突出を助長するので、胸腰椎の伸展筋力の強化も外せません。

動作練習

頸椎の運動が可能であれば、頸椎の立ち直りなどを促してバランス練習を行います。

頸椎が安静であれば、胸腰椎や股関節で代償して安定した動作ができるように練習しましょう。

禁忌とリスク管理

頸椎の運動は医師の許可がでるまでは全方向が禁忌です。

リスク管理は

  • 椎骨動脈不全症候群
  • C5麻痺
  • 反回神経麻痺
  • 食道瘻

には注意して、もし出現したら医師に報告しましょう。

上の2つは運動療法中に気がつきやすいですが、下の2つは気がつきにくので声の出しにくさ、むせがないか問診しましょう。

頚椎症性神経根症・脊髄症の自主練習と生活指導

頚椎症は脊柱のマルアライメントによって生じます。

まずは脊柱のアライメント修正や維持の目的で

  • 頸椎伸展筋のトレーニング
  • 胸腰椎伸展ROM ex
  • 胸腰椎伸展筋のトレーニング

の自主練習を指導しましょう。

生活指導としては脊柱屈曲位の姿勢をとり続けないようにだったり、目線の高さに近い位置で作業するように指導します。
たとえば、↓の動作などが要注意です。

  • スマホの操作
  • デスクワーク
  • 読書
  • 裁縫

 

まとめ

 以上、
「頚椎症性神経根症・脊髄症の理学療法で知っておくべきこと part2/2 ~評価、運動療法、指導~」
という記事でした!

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こんにちは。イッコロといいます。 マイペースに勉強している運動器認定理学療法士です。 大阪府の病院で回復期の整形外科疾患と中枢神経疾患の理学療法を担当しています。