脳卒中のリハビリテーションの開始基準って?

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リハビリテーションの中止基準を理解したら,次はリハビリテーションの開始基準を学ぶ.

医師からリハビリテーション処方が出たということは,開始基準をクリアしているということだけど,その背景を知っておく必要があると思う.

リハビリテーション処方は出たけど,開始基準をギリギリ満たしているのか,余裕ももって満たしているのかで理学療法中のリスクに配慮する意識に関わるから.

というわけで,臨床で関わることが多い脳卒中のリハビリテーションの開始基準について.

脳卒中のリハビリテーションを開始する3つの条件

脳卒中治療ガイドライン2015にはリハビリテーション(座位,立位などの離床)を開始する基準が記載されており,3つの条件にまとめることができる.

  1. Japan Coma ScaleがⅠ桁
  2. 運動の禁忌となる心疾患や合併症がない
  3. 神経症状の増悪がない

しかし,明確な基準というわけではなく,Japan Coma Scale10であったり,脳圧亢進を伴わない場合はJapan Coma Scale20-100でも離床を開始することがある.

脳卒中後でJapan Coma Scale20-100の対象者は多いので,しっかりリスク管理して離床していきたいところ.

その他としては,”入院後24時間”の神経症状の増悪がないことが基準となっている.

脳卒中といっても病態が異なるので,ここからは病態別の離床基準をまとめる.

脳梗塞の離床基準

アテローム血栓性脳梗塞で主幹動脈の閉塞や狭窄がある場合は発症から3-5日は神経症状の増悪がないことを確認してから離床を開始する.

ラクナ梗塞は診断日より離床が可能.

心原生脳塞栓については,左心房の血栓,心不全の兆候がなければ離床を開始.

脳出血の離床基準

発症から24時間の血腫増大と水頭症がなければ離床を開始する.

くも膜下出血

外科的治療が完了し,動脈瘤の再破裂の危険性がないことを確認した後に離床を開始する.

脳卒中後の血圧管理

上記の基準だけではなく,血圧の値もリハビリテーション実施の判断基準になる.

一般的には,収縮期血圧の値が脳梗塞では200-220mmHg以下,脳出血では160mmHg以下であることがリハビリテーション実施の基準となっている.

参考文献

  • 吉尾雅春,森岡周,阿部浩明(編).標準理学療法学 専門分野 神経理学療法学 第2版.医学書院.2018.
  • 亀田メディカルセンター リハビリテーション科リハビリテーション室(編).第4版 リハビリテーション リクス管理ハンドブック.メジカルビュー社.2020.
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