椎間板ヘルニアの評価とリスク管理

スポンサーリンク

この記事は椎間板ヘルニアの評価とリスク管理について書いています。

椎間板ヘルニアの評価とリスク管理

画像をみるポイント

椎間板ヘルニアの好発部位はC4/C5、C5/C6、Th9/Th10~Th12/L1、L4/L5、L5/S1です。

MRI T1強調像ではヘルニアの形態をみることができます。

T2強調像では椎間板変性の程度や神経圧迫の程度をみることができます。
T2では水分を多く含む正常の椎間板は高信号域(白色)、変性した椎間板は低信号域(黒色)として映ります。

Macnabの分類の髄核脱出型や髄核分離型では自然退縮が高頻度にみられるため、重度のヘルニアでも症状の軽減が予想できます。

一般的な椎間板ヘルニアではL4/L5椎間板ヘルニアならL5、L5/S1椎間板ヘルニアならS1の神経根が圧迫されます。
しかし、外側椎間板ヘルニアでは1つ上の神経根(L4/L5椎間板ヘルニアならL4)が障害されます。

疼痛は炎症性?神経性?

椎間板ヘルニアにより炎症が起こるため疼痛が生じます。

圧迫されている神経の支配領域には神経性の疼痛が生じます。

どんな神経症状が出ているか

神経根の圧迫ではその支配領域に症状がでますが、脊髄の障害ではその支配領域以下にも症状がでます。

症状としては

  • 一側上下肢の放散痛
  • 脱力
  • 痙性麻痺
  • 体幹の帯状痛
  • 会陰部のしびれ・灼熱感
  • 膀胱直腸障害

があります。

画像所見と症状、深部腱反射、感覚検査で評価します。

頸椎では稀に神経根症状として狭心症様症状(前胸部や肩甲帯部への放散痛)が生じます。
整形外科的テストはJacksonテストSpurlingテストがあり、神経根の圧迫があると陽性になります。

腰椎では神経性間欠性跛行が生じます。
また咳やくしゃみ、排便時のいきみなどで腹腔内圧が上昇することによって下肢痛が増強(デジェリーヌ徴候)ことがあります。
整形外科的テストはSLR(下肢伸展挙上)テストFNS(大腿神経伸張)テストがあります。

椎間板ヘルニアになりやすい姿勢になっていないか?

椎間板ヘルニアになりやすい姿勢=椎間板に圧縮ストレスがかかっている姿勢です。

チェックポイントは

  • 上位頸椎の過伸展
  • 下位頸椎、胸椎、腰椎の過屈曲
  • 股関節の伸展ROM制限
  • 膝関節の伸展ROM制限
  • 足関節の背屈ROM制限
  • 脊柱起立筋の筋力低下
  • 大腰筋の筋力低下
  • 大殿筋の筋力低下
  • 下腿三頭筋の筋力低下
  • 足趾屈曲筋の筋力低下
  • 足底の感覚障害

です。

これらは脊柱の屈曲位を引き起こし、椎間板の圧縮ストレスを増加させてしまいます。

総合的な評価バッテリー

日本整形外科学会の腰痛疾患治療成績判定基準(JOAスコア)は自覚症状、他覚症状、ADL動作、膀胱機能で評価します。

Roland-Morris disability questionnarie(RDQ)は腰痛と下肢痛に関連する24項目からなる自己記入式質問票です。

Oswestry disability index(ODI)は痛みに関連する10項目からなる自己記入式質問票です。

リスク管理

椎間板に圧縮ストレスをかけないようにします。
具体的には脊柱の屈曲や重量物の運搬などを避ける必要があります。

参考文献

  • 吉尾雅春・小柳磨毅編(2013)『標準理学療法学 専門分野 骨関節理学療法学』奈良勲監修, 医学書院.
  • 医療情報科学研究所(2018)『病気がみえる vol.11 運動器・整形外科 第1版』メディックメディア.
  • 相澤純也,・中丸宏二編(2012)『ビジュアル実践リハ 整形外科リハビリテーション カラー写真でわかるリハの根拠と手技のコツ』神野哲也監修, 羊土社.
スポンサーリンク

ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは。イッコロといいます。 マイペースに勉強している運動器認定理学療法士です。 大阪府の病院で回復期の整形外科疾患と中枢神経疾患の理学療法を担当しています。