歩行観察と歩行分析のコツ:part7【ISwの関節運動と筋活動を知る】

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前回は歩行観察と歩行分析のコツ:part6として、PSwの関節運動と筋活動を紹介しました。

 

歩行観察と歩行分析のコツ:part6はコチラです。

歩行観察と歩行分析のコツ:part6【PSwの関節運動と筋活動を知る】

2020年2月4日

 

今回は歩行観察と歩行分析のコツ:part7として前遊脚期(initial swing:以下ISw)の関節運動や筋活動について紹介します。

これらを知ることでISwで評価すべき身体機能がわかります。

 

遊脚初期(initial swing)の定義と役割

おさらいです。

 

遊脚初期(initial swing:以下ISw)は観察肢の足尖が離地した瞬間~両側の下腿が矢状面で交差した瞬間と定義されており、歩行周期の60~75%です。

役割は足部を離地すること下肢を前方に運ぶことです。

 

このときの反対側下肢の相はMStです。

 

ISwの関節運動

ISwが機能するために起きている関節運動は以下のとおりです。

  • 中足指節間関節…伸展60°から屈曲伸展0°へ
  • 距骨下関節…PSwに引き続いて回外回内0°
  • 足関節…底屈15°から底屈5°へ
  • 膝関節…屈曲40°から屈曲60°へ
  • 股関節…伸展10°から屈曲15°へ、外旋8°から外旋内旋0°へ
  • 骨盤…PSwから引き続いて後方回旋5°

 

足関節が5°底屈位であるため、遊脚のクリアランスを保つには膝関節屈曲が重要です。

ISwで膝関節を屈曲するためにはPSwで膝関節屈曲が十分に生じていることISwでのすばやい股関節屈曲が必要です。

 

ISwで発生する外部モーメント

ISwでは各関節に以下のとおりの外部モーメントが働きます。

  • 距骨下関節…回外回内方向の外部モーメントなし
  • 足関節…底屈方向の外部モーメント
  • 膝関節…屈曲方向の外部モーメント
  • 股関節…伸展方向のモーメント

 

イッコロ
股関節に伸展方向の外部モーメントが発生していることがポイントです。

つまり、遊脚で股関節屈曲するには筋の活動が必要となります。

 

ISwの筋活動

ISwで適切な関節肢位をとるためと、外部モーメントに対応するために活動している筋は以下のとおりです。

  • 中足指節間関節…長指伸筋と長母指伸筋が活動
  • 距骨下関節…筋活動なし
  • 足関節…前脛骨筋が活動
  • 膝関節…大腿二頭筋短頭が活動
  • 股関節…腸骨筋、縫工筋、薄筋、長内転筋が活動

 

イッコロ
遊脚の膝関節や股関節屈曲のために筋活動は不要といわれることがありますが、実はISwでわずかですが活動しています。

 

TStで最大活動を示す筋は以下です。

  • 長指伸筋
  • 長母指伸筋
  • 大腿二頭筋短頭
  • 腸骨筋
  • 縫工筋
  • 薄筋

 

まとめ

ISwが足部を離地すること、下肢を前方に運ぶことという役割を果たすために必要な関節運動と筋活動について紹介しました。

 

遊脚のクリアランスを保つためにはPSwでの膝関節屈曲と、ISwでのすばやい股関節屈曲が必要です。

この関節運動を起こすためにわずかに筋が活動しています。

 

次回はMSwについて書いていきます。

 

参考文献

  • Kirsten G¨otz‐Neumann(2005)『観察による歩行分析』月城慶一・他訳, 医学書院.
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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは。イッコロといいます。 大阪府の理学療法士です。 病院で勤務しています。