寝返りを獲得する方法 なんで屈曲パターンが大事?

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基本動作の出発点となる寝返り
寝返りができなければ起き上がれないので、どんなに下肢筋力があっても歩くことができません。

そんな大事な寝返りですが、すでに獲得できている人が多くて意外と動作練習する機会がないんですよね。
そして、久しぶりに寝返り練習することがあると知識が抜けてて焦るという(-_-;)

また、寝返りは屈曲パターンが重要といわれています。
なぜでしょうか?
僕は新人の頃、説明することができませんでした。

寝返りに必要な運動要素と屈曲パターンの重要さについてまとめました!

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寝返りとは

寝返りは背臥位から側臥位となるまでの動作です。
3つの相に分けることで観察しやすくなります。

  • 第一相…頭部の挙上と回旋が起こり、上部体幹の回旋が始まるまで
  • 第二相…上部体幹が回旋し(上側と下側の肩甲骨が垂直線上に並ぶまで回旋)下部体幹の回旋が始まるまで
  • 第三相…下部体幹が回旋し側臥位となるまで

 

寝返りの獲得に必要な運動要素

寝返りを獲得するには以下の運動要素を達成できるようにします。

第一相

【上位頸椎の屈曲、回旋】
上部頸椎には筋紡錘が密な筋が多くあります。

これによって上部頸椎の屈曲と回旋が起こると腹筋群の緊張が高まり、効率よく第二相へ移行することができます。
ポイントは下部頸椎ではなく、上部頸椎の運動であるということです。

頭部挙上時に上部頸椎が屈曲していない場合、顎が上がっていたり胸鎖乳突筋の過剰収縮を確認することができます。

 

第二相

【肩甲骨の外転】
前鋸筋を収縮させ、上側の肩甲骨が外転することにより筋連結の作用で上側の外腹斜筋と下側の内腹斜筋が効率よく働きます。

また、肩甲骨から上肢をリーチすることで身体重心が上方+寝返り側に移動するため、比較的に小さい筋力で体幹を屈曲回旋することができます。

下側の肩甲骨が外転し、肩甲骨上を胸郭が後方に滑ることも重要です。

この運動が起こらないと下側の上肢に胸郭が乗り上がらなければならなくなり、上部体幹の回旋を阻害してしまいます。

【体軸内回旋】
先に上部体幹だけが回旋し体軸内回旋がおこることで立ち直り反射が誘発され円滑に第三相に移行することができます。

 

第三相

【体軸内回旋】
先に回旋した上部体幹がしっかり固定された状態で下部体幹の回旋が生じます。
このとき、第二相の腹斜筋群の働きとは異なり、上側の内腹斜筋と下側の外腹斜筋が働きます。

【上側の股関節屈曲】
上側の股関節屈曲により腹筋群の緊張が高まり、また重心が上方+寝返り側に移動するため下部体幹の回旋が行いやすくなります。
ちょうど、第二相の上肢リーチと似たような役割です。

【下側の股関節伸展】

下側の下肢が床に固定された状態で股関節伸展が生じると骨盤が大腿骨頭上を転がり、寝返り方向に骨盤を回旋することができます。

 

寝返りができない 見落としがちな機能低下

見落としがちな機能低下を挙げます。

これらが生じていないかチェックしましょう。

 

上位頸椎の伸展、肩甲骨の内転

これらにより、背筋群の働きが強くなるため腹筋群の活動が抑制されます。
ベッドの柵や端を把持して上肢を引き込むと肩甲骨の内転が起こるので要注意です。

脊柱と肋骨のROM制限

四肢に目がいきがちですが体幹もお見逃しなく。
とくに肋骨は見逃しやすいです。

脊柱の屈曲により肋骨は下方に回旋し、伸展により上方に回旋します。
脊柱の右回旋により左側の肋骨が下方回旋し、右側の肋骨が上方回旋します。

 

股関節のROM制限

下側になる股関節の内転や内旋ROM制限があると第三相での下部体幹回旋を阻害してしまいます。

 

屈曲パターンが大事なのはなぜ?

起き上がりは寝返りの第二相からの一連の動作です。
そして、起き上がりは重力に抗して上肢で床をPushしながら体幹を持ち上げる動作です。
上肢でPushする動作は腹筋群の収縮と連動します。

なので寝返りを屈曲パターンで行い、腹筋群を起き上がり前から収縮させて寝返りからの一連の動作で行うことで効率的に起き上がりに繋げることができるのです。

 

まとめ

  • 寝返りに必要な運動要素
  • 見落としがちな機能低下
  • なぜ屈曲パターンが大事か

ということについて書きました。
以上、「寝返りを獲得する方法 なんで屈曲パターンが大事?」という記事でした!

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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは。イッコロといいます。 マイペースに勉強している運動器認定理学療法士です。 大阪府の病院で回復期の整形外科疾患と中枢神経疾患の理学療法を担当しています。